高志の国文学館

KOSHINOKUNI Museum of Literature

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お知らせ

高志の国文学館では、前田流平家詞曲相伝である大野美子(おおのはるこ)氏による平家琵琶演奏会を開催します。

当日は、富山大学人文学部人文学科教授である呉羽長(くれはすすむ)氏によるレクチャートーク「平家物語と越中」も

ございます。

 

日  時:平成28年10月16日(日)16時30分開演(16時開場)

会  場:高志の国文学館ライブラリーコーナー

出  演:大野美子(前田流平家詞曲相伝)

演奏曲目:「倶利伽羅落(くりからおとし)」、「訪月(つきみ)」

参  加:無料(事前申込不要)

主  催:高志の国文学館・公益財団法人富山県文化振興財団

 

<大野美子>

1953年富山県生まれ。1972年大学進学で上京し、同年、館山甲午師(国の記録作成等の措置を講ずべき無形文化財)が

指導する平家琵琶普及後援会に入会し、初めて平曲を習う。2007年に復帰し、館山甲午師高弟の相伝者後藤光樹師に師事。

2012年に大秘事を含む、平曲全200句を習得。その後修得し、相伝(免許皆伝)。現在、寺社・教会・荻野検校顕彰会・

学校の古典の日等の行事・大学の授業・生涯学習講座などにて演奏活動を続けている。

 

<平家の音楽>

「平家物語」は平安時代末期の平氏の栄華と源平の争乱を経ての平家一門の滅びを描いた、鎌倉時代初期に編纂された

歴史物語です。平清盛をはじめ平家の公達や、源義仲、巴御前、義経といった富山県にもなじみ深い人々が生き生きと描かれ、

語られてきました。平家物語はその成立当初から「平家琵琶」の伴奏で詞章が語られ、人々に「音楽」として聴かれ受容されて

きたのです。その「平家の音楽」は仏教音楽である声明を土台として、雅楽や朗詠、今様など当時の音楽を取り込んだもので、

800年近く伝承されてきました。後の日本の伝統芸能となる能楽(謡曲)や浄瑠璃などの源流と言われています。

鎌倉時代の生仏という盲僧から始まり、当道座の検校やそれに連なる琵琶法師たちが語り継ぎ、公家や武家・茶人文人の教養や

江戸幕府の式楽となり、参勤交代で江戸から晴眼の地方藩士たちが伝承を持ち帰る例もありました。江戸時代中期に荻野検校が

「平家正節」を編纂し、現在の平家琵琶(平曲)の伝承者、相伝者はすべてこの譜本を語っています。

現在、盲人の伝承者は名古屋に一人、今井勉検校が8句のみを伝承し、晴眼者の相伝者は十人ほどで、200句すべてを

伝承しています。平家琵琶(平曲)は芸能でもありますが、源平の動乱で犠牲になった人々への鎮魂の為の語りであり、

音楽なのです。