展示情報
exhibition

まど・みちおのうちゅう-「ぞうさん」の詩人からの手紙
「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」「一ねんせいに なったら」―。
誰もが一度は口ずさんだことのある童謡や詩で知られる、まど・みちお(1909~2014)。まどの童謡や詩は、かけがえのない生命を優しい眼差しでみつめ、ちいさな子どもにもわかることばで書かれています。1994年には児童文学のノーベル賞と呼ばれる「国際アンデルセン賞・作家賞」を日本人として初めて受賞しました。生涯にわたって書き続けた2000を超える作品は、子どもから大人まで、また日本のみならず、世界中に読者の輪を広げています。
本展では、詩稿と絵画の展示のほかに、詩を題材とした絵本の原画展示、紹介映像の上映、国際アンデルセン賞の受賞挨拶、上皇后陛下美智子さまの英訳とご朗読などにより、まどの独特の宇宙を紹介します。

映画監督 本木克英 展
富山県出身の映画監督・本木克英。「釣りバカ日誌」シリーズ、「超高速!参勤交代」「空飛ぶタイヤ」など話題のエンタテインメント作品をつぎつぎに撮る一方で、テレビドラマや舞台の演出の場でも活躍しています。最近では、ラブストーリーやミュージカル、時代劇といったさまざまなジャンルの映画のメガホンをとる、いま最も期待を集める映画監督の一人です。本年1月には、映画「大コメ騒動」を公開しました。登場人物の人となりや、その背景にある時代・社会を描いて、リアリティや社会的なメッセージを大切にする監督の作品では、人と人とのふれあいや人間の温かさ、面白さが笑いになって表現されています。
本展では、本木克英監督のエンタテインメント映画の世界を、代表作を通じて紹介します。また、人情喜劇を数多く手がけてきた監督の映画力にインタビューをまじえてせまります。
企画展「映画監督 本木克英 展」(令和3年4月29日[木・祝]~6月21日[月])の開催を記念して、富山県ゆかりの映画作品一覧(PDF)を公開いたします。
富山県内でどんな映画が撮影されたのか、また、どこが映画のロケ地となったのか、ぜひご覧ください。
※富山県内のロケ地情報をお持ちでしたら、お寄せいただければ幸いです。

久泉迪雄の書斎から-“悠かなり 富山の文化”
歌人であり、富山の文化そのものである人。
技術者、数学や国語、時には英語の教員、そして美術館館長と、多彩な経歴を持ち、専門学校の創設に携わり、数多くの文化団体の運営を支え続けてきた―幅広い関心と専門領域、類まれな行動力、誠実な人柄と人間的な魅力、なにより富山の自然と風土、文化を愛する歌人、久泉迪雄(ひさいずみ・みちお)。大伴家持の歌のこころを引き継ぎ、万葉集の故地に豊饒な文化が花開くことを願い、精力的に活躍しています。
本展では、自然科学と文学の双方に通じ、美術、工芸に造詣深く、多くの文学者、美術家との交友を通じて、富山の教育と文化の発展に力を尽くしてきた知の体系を探り、富山の文化の過去と現在を俯瞰し、その未来を展望します。

「米国アカデミー賞監督 滝田洋二郎 展」
「バッテリー」や「天地明察」など話題の文学作品をいち早く映像化して文芸映画の復権にいどむ、富山県出身の映画監督・滝田洋二郎。はじめて撮影した一般映画「コミック雑誌なんかいらない!」が、ニューヨーク近代美術館のNew Directors/New Filmsやカンヌ国際映画祭で上映されて注目を集め、映画「おくりびと」では、日本の作品ではじめて米国アカデミー賞外国語映画賞受賞という快挙をなしとげます。
本展では、代表作を通じて滝田監督の映画づくりの現場を紹介します。また、人間の繊細な感情や心理が活写された監督の作品世界から、その演出の魅力と背景をさぐるとともに、自作を語るインタビュー映像で監督の映画制作にかける情熱と想いに迫ります。
企画展「米国アカデミー賞監督 滝田洋二郎 展」(令和2年9月20日[日]~11月30日[月])の開会を記念して、富山県ゆかりの映画作品一覧(PDF)を公開いたします。
富山県内でどんな映画が撮影されたのか、また、どこが映画のロケ地となったのか、ぜひご覧ください。
※富山県内のロケ地情報をお持ちでしたら、お寄せいただければ幸いです。

「国際アンデルセン賞受賞記念展 角野栄子の魔女」
絵本から児童文学、自伝的小説まで様々な作品を生み出してきた角野栄子は、ユーモアを巧みに織り交ぜた作風が支持され、2018年、「小さなノーベル賞」とも呼ばれる「国際アンデルセン賞・作家賞」を日本人3人目として受賞しました。80歳を超えてなお創作意欲は盛んで、作品は子どもだけでなく幅広い世代から親しまれています。
本展では、主人公キキが様々な人々との出会いにより成長する心情を鮮やかに描いた代表作「魔女の宅急便」や、現在までに42作を数える人気作「アッチ・コッチ・ソッチの小さなおばけシリーズ」を中心に、角野の豊かな想像力とユーモアに支えられた多彩な作品群を紹介します。