お知らせ

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2021.06.21

常設展示室 展示替えのお知らせ

常設展示室について、以下のとおり6月18日(金曜日)より新たに展示を行いましたので、お知らせします。

これまでに常設展をご覧いただいた方も、この機会にぜひお越しください。


1 特別コレクション室「翁久允と没後50年 川崎順二・小谷契月」

【場所】

 ふるさと文学の蔵③

【展示期間】

 令和3年6月18日(金曜日)~令和3年12月中旬

【概要】

 高志の国文学館では、公益財団法人翁久允財団の協力を得て、翁久允旧蔵資料の調査を行っています。今回は、その調査報告の一環として、翁久允(おきな・きゅういん)と越中八尾「おわら風の盆」の発展に尽くし、本年没後50年を迎える川崎順二(かわさき・じゅんじ1898~1971)と、小谷契月(こたに・けいげつ1902~1971)との交友を伝える資料を紹介します。

 八尾の地で行われてきたおわら風の盆は、昭和4年(1929)、八尾の医師で私財を投じてその発展に尽くした川崎順二を中心に「越中八尾民謡おわら保存会」が発足したことによって、大きな転換点を迎えました。近代におけるおわら風の盆の発展は、川崎順二、民謡詩人の小谷契月、長谷川剣星、画家の林秋路ら、八尾の町の人々によって支えられたものでした。そしてそこには多くの文人たちを八尾へ案内した翁久允の協力がありました。

 今回の展示では、川崎順二と翁久允との交友を中心に、小谷契月との関わりについてもふれながら、翁久允旧蔵の書簡や記録、八尾を訪れた文人たちの原稿などの資料を紹介します。


2 クローズアップコーナー 「富山の詩人たち、詩人たちの富山-富山文学地図(3)」

【場所】

 ふるさと文学の蔵①

【展示期間】

 令和3年6月18日(金曜日)~令和4年6月下旬

【概要】

 富山県内の詩の創作活動は、文庫派・河井酔茗(かわい・すいめい)の浪漫的な詩の影響を受けて明治時代にスタートし、大正、昭和、そして戦後へと続く県内各地の活発な同人誌活動によって定着していきました。富山の風土に根ざした叙情性豊かな詩の系譜は現代詩に引き継がれ、田中冬二(たなか・ふゆじ1894~1980)、高島高(たかしま・たかし1910~1955)、萩野卓司(はぎの・たかし1919~1986)らの登場によって実を結んでいきました。

 昭和39年(1964)には富山現代詩人会を結成、初代会長の萩野卓司の後、稗田菫平、高島順吾、青塚与市、池田瑛子、高橋修宏が会長を務め、平成17年(2005)には富山県詩人協会に名称を変更して現在にいたります。

 シュルレアリスムに関する詩論や詩作を発表し前衛芸術運動をリードした瀧口修造(1903~1979)のようなユニークな詩人も輩出しています。


3 「ゆかりの文学者たち」コーナー

【場所】

 ふるさと文学の蔵①

【概要】

新収蔵資料コーナー

 魚津市出身のジャーナリスト・横山源之助(1871~1915)の新たに発見された書簡を展示します。本資料は、雑誌『新小説』へ原稿を投稿する旨を、当時編集主任だった後藤寅之助(宙外、1867~1938)に相談したものです。


周年作家コーナー

 本年が生誕150周年となる俳人・筏井竹の門(いかだい・たけのかど1871~1925)、新聞記者で文筆家の井上江花(いのうえ・こうか1871~1927)、没後100年にあたる児童文学者の大井冷光(おおい・れいこう1885~1921)、没後20年にあたる小説家・須山ユキヱ(すやま・ゆきえ1917~2001)の作品、資料を紹介します。


特設ケース

 渋沢栄一自作の漢詩書軸2幅(『春花落尽』『鳳来楼即事』)を展示します。渋沢は、NHK大河ドラマ『青天を衝け』の放映、新紙幣1万円札に肖像が使われるなど話題を集めています。この機会に詩作を愛した渋沢自作の漢詩文の墨書をご覧ください。


令和・越中万葉コーナー

 手塚雄二氏による絵画「雨晴」(2013年制作)を展示します(12月末頃までを予定)。大伴家持の歌「馬並めていざ打ち行かな渋谿の清き磯廻に寄する波見に」(『万葉集』巻17・3954)をモチーフに描かれた作品を歌とともにご鑑賞ください。


4 「越中の先人」コーナー

【場所】

 ふるさと文学の蔵③

【概要】

 本年周年を迎える二人の先人を紹介します。農地改革を推進し、日中国交回復に尽力した松村謙三(1831~1971)の没後50年にあたり、漢詩を愛した松村旧蔵の「古今名吟集」を、立山黒部アルペンルートを開設した佐伯宗義(1894~1981)の没後40年にあたり、全線開業式典(1971)当時の貴重な写真を展示します。


5 ヘルン文庫コーナー

【場所】

 ふるさと文学の蔵③

【展示期間】

 令和3年5月19日(水曜日)~7月29日(木曜日)

【概要】

 今回の展示では、テーマの設定から資料の選定、パネル・キャプションの執筆まで、富山大学の中島淑恵教授にご担当いただき、「ラフカディオ・ハーンと俳句」をテーマに展示しています。ハーンは、「発句(当時の俳句の呼び方)」にいち早く注目した欧米人の一人です。アメリカ時代から短詩型文学に関心のあったハーンですが、来日後には数多くの著作の中で様々な発句を紹介しています。