過去の常設展
PAST PERMANENT Exhibition
富山を描いた文学作品-富山文学地図(4)
2022年6月24日(金)〜2023年6月25日(日)
終了しました
- 展示場所
- ふるさと文学の蔵①
- 主な展示資料
- 富山ゆかりの文学者がどのように富山を描いたのかを散文作品を通して紹介します。
富山では、天平18年(746年)に越中守となった大伴家持以来、千年以上営々と文学作品が紡ぎだされてきました。
今回の展示では、富山県ゆかりの文学者がどのように富山を描いたのかを散文作品を通して紹介します。
富山の美しい山河を描いた作品には、大井冷光の童話「雲の子供」や、辺見じゅんの「花子のくにの歳時記」、宮本輝「螢川」などがあります。
富山の風土を背景とした人間模様を描いた作品には、三島霜川「水郷」、小寺菊子「河原の対面」、須山ユキヱ「延段」、堀田善衞「鶴のいた庭」、柏原兵三「長い道」、瀧口修造「三夢三話」、木崎さと子「青桐」、久世光彦「時を呼ぶ声」などがあります。富山での原体験を胸に、中央の文壇で活躍した作家の作品には、保守的な気質への反発と進取性、変革への強い意志が感じられます。
また、地元の富山に居を定め、地元の歴史と文化に目を向けた作品には、マルキシズムと親鸞の思想を背景に主人公の精神性に迫る岩倉政治の「無告の記」、教員を経て作家となり郷土の物語を次代につなぐ遠藤和子の「オロロのいる村」などがあります。